あなたの強みって何?

あなたの強みは何ですか?という質問は面接で最もよく聞かれる質問の一つである。強みとは他者と比較した場合に、自分が他者より役に立つ ポイントなのだが、これは受ける企業、受ける層、あるいは受験倍率によって変化する。そのへんを解説しよう。

自分に会社を合わせるのではなく、会社に自分を合わせろ

強みを考える上で最も重要な点がこれ。会社では求める人材像というのが提示されている場合が多いが、 もともとこうであると自分が認識している人格と合わないからと言って諦める必要はない。 為すべきことは会社が求める人材をイメージし、そのような人格を自分自身で作り上げることである。 人は話す人によってその内容もキャラクターも 異なってくるのが普通だ。ある意味全員が多重人格者といっても良い。それゆえ企業分析さえ出来れば会社に自分を合わせることは 決して難しいことではない。自己分析をしすぎるとついつい分析結果で導きだされた強みに固執しがちになるので注意し、会社にとって のあなたの強みをきっちりアピールしよう。

強みは状況によって変化する。

スターバックスを例にとって考えてみる。スターバックスの強みは一般的には「高級感」「本格志向のイタリアンコーヒー」などであると考えられる。 ただしこれはファーストフード店や、ドトールなどの低価格コーヒーチェーンが乱立するエリアにおいてである。逆に東京の表参道・青山などのおしゃれな コーヒーショップが乱立するようなエリアではスターバックスの強みは「気軽に入れる低価格のコーヒーチェーン」である。このように強みは状況によって変化する。 これと同様のことが就職活動の面接で「あなたの強みはなんですか?」と聞かれたときにも影響する。例えば営業系が強い会社を受けた時、周りの人はサークルで部長をしていましたとか言う人が多いだろう。大多数の人がそのような経験を持っている場合、その回答は差別化、即ち強みにはならない。むしろ必要最低限と捉えられるだろう。この場合は例えば「研究で培った論理的思考力があり、販売戦略にも活かせると思っております。例えば・・・」などと発言した方が差別化を図れる。逆に論理的思考に優れた理工系学生が面接者の大変であるような場合には技術の知識の他に「アルバイトの飛び込み営業を行い培った度胸が強みです」というと面接官は、こいつは他者を積極的に巻き込んでいく力があるかもしれないと思うのである。(もちろん技術面で優れているという前提は重要だが)、受験者層に応じて訴求ポイントが変わってくる事を意識しよう。

倍率によっても強みは変わる

面接の倍率が低い会社を受ける場合、面接で重要なことはボロを出さないことにある。これは普通に受け答えができていれば良いので下手に気をてらう必要はない。しかし面接の倍率が10倍程度と高く、なかなか受かりそうにない場合には何か人にはない強み捻り出し、興味をもってもらう必要があるかもしれない。