就職活動本の活用方法、歩き方
就職活動本にはどのようなものがあり、どのように活用すれば良いかを解説する。正しい手順と良質な書籍により知識を身に着けてステップアップしていこう。
就職活動本ランキング
◆持ってて当たり前
65 就職四季報
【定番アイテム】
63 就活ネットワークの筆記本
61 秀和システムの業界研究シリーズ
60 ノートの会
◆できるだけ持っていた方が良い本
56 業界地図
55 高橋書店の就活本
この業界・企業でこの「採用テスト」が使われている!
◆ 【このへんは好み次第】
53 ロジカル面接術
◆参考程度に
51 銀のアンカー(マンガ)
49 面接の達人
48 内定勝者
就職本の歩き方
就職活動で押さえておきたい書籍は大きく分けて4種類ある。1つ目が企業研究、2つ目がテストセンター、SPIを解くための問題集。3つ目が履歴書、エントリーシート対策。4つ目が面接対策の本である。
これらを要領良く読んでいく事で、志望する会社に合格するための確率を上げていくことが可能だ。
本ページでは何をどう、どのような順序で読めば良いかを説明する。
企業研究
会社を広く知る
まず、自分はどの業界に興味があるのかを考える以前に、どのような業界があるのかを知る必要がある。そこで、業界が絞れていない人へ業界地図をおすすめする。
どのような業界があるかを知ると同時に、各会社の売り上げ規模、世界シェア、協力関係等を知ることができるため、全体を俯瞰する時に役に立つ。
学生はBtoCの企業しかよく知らないため、新しい発見が多く得られるはずである。また各会社の相対的な立ち位置や協力関係を把握しておくと面接の場でもよく勉強しているなという印象を持ってもらえる可能性が高い。
一般的な企業研究
会社を選ぶための指針になるのが企業研究である。いくらもらえるのか?残業時間は適当か?離職率は?勤務地は?採用数は?男女比は?会社に対していろいろな疑問があるが、最も役に立つ本は就職四季報である。
就活生が知りたい情報を一目で理解できる点はかなり評価できる。3年分の会社の営業利益等も出ているので将来性があるかどうかなども同時に調べられる。平均年収が全体平均であり、高卒、地域専門職等も含まれるため必ずしもあてにならないが(例えば銀行などは一般職女子と総合職で全く給与体系が違うため平均年収が意味をなさない)ある程度の推測は可能である。
これを見ることにより新しい会社への興味がわくこともあるので必携の一冊である。
次にある程度業界が絞れているならば秀和システムの業界研究シリーズに手を伸ばそう。その業界では一体どのような仕事をするのかという具体的なイメージが持てるのと、その業界の見通し(今後成長していくのか?)を知ることができる。
よりリアルな実態を知る
企業研究の本の中には有名な会社についてだけであるが、社員から得た、よりリアルな内情が書いてある本もある。
若者はなぜ「会社選び」に失敗するのかは有名企業を報酬水準、終身雇用かどうか、市場価値、勤務地が変わらないか、英語は活かせるかなど様々な軸で相対評価しており、自分の価値観と近い会社を探し出す手伝いをしてくれる本である。
かなり古い本で制度も現在は変わっていたりするが、社内の雰囲気などを相対的に判断して、自分に合った職場を探すのに適している。
SPI,テストセンター,Webテスト
テストは非常に重要
ここを軽視する人が非常に多い(管理人含め)のが今の学生の特徴である。会社のセミナーなどに参加するとWebテストは所詮評価の一基準でしかないからそれほど心配する必要はないと言われるのだがそれは間違いだ。
実際Webテストで半分程度の学生を落としている会社はたくさんある。また足切りに使うだけならまだしも、Webテストの結果はその後の選考でも付きまとうため、面接が少々良くてもテストのせいで落とされることも多々ある。
面接ではどの発言が良かったのか悪かったのかなど良く分からない事も多いが、Webテストは良いに越したことはない。また賢い友達に解いてもらえれば良いが、いくつも受けてもらうわけにもいかないだろう。なのでしっかりと対策したい。
おすすめ書籍
Webテストの種類はcab、SPI3、玉手箱、テストセンター等々多岐にわたる。複数のWebテストを受けることになると思うのでそれぞれ対策が必要だろう。
この際最低限やっておきたいのがノートの会である。出版側が実際に出た問題を忠実に再現したものでかなりの精度をほこる本である。実際に同じ問題に出くわすことも多いであろう。
全ての種類の問題集を買って解くのが良いが、的を絞るのならばまずこの業界・企業でこの「採用テスト」が使われている!などでどの企業でどのテストが使われているのかを見ておこう。
出題パターンが少なく、勉強すればするほどScoreが劇的に伸びるのがWebテストの特徴であるため、できる限り複数問題集を購入して解いていこう。問題集がなければ去年の中古本をアマゾンで購入するのも手である。
履歴書・エントリーシート
採用担当者は何を知りたいのか?求められている記述内容は何なのか?何かしらのエントリーシートの書き方を読めば履歴書・エントリーシートの基本を押さえる事が出来るだろう。
この手のものは何を読んでもそう内容は変わらないはずなので好きなものを読もう。真面目に読めば自己流のエントリーシートが如何にお粗末なものかが見えてくる。
また、その基本は押さえたところで、エントリーシートの実例集 を押さえればおのずと書くべきことは見えてくるはずである。
基本的に実例集はどの本も似たような内容であるが、内定者はこう書いた、エントリーシート、履歴書・・・を私は一番使っていた。
本来エントリーシートは自分の力で書くものであるが、ある程度参考があるととっかかりになって良い。最近はAIを活用し、人工知能にエントリーシートの内容を判断させたうえで序列をつけるということも行っているようである。
どのように人工知能が判定するかは分からないが、国語文法のミスは少なくともチェックされている。ベースとなる書き方をしっかり覚えて、その上で志望動機や自分の強みなどの個性を加えていけるようになると良い。
面接
就職の最後の関門が面接である。これの如何により最終的な合否が決定されることも多い。面接でまず必要なものは的確な受け答えができるのか?という事である。
相手の質問を理解し、それに対して論理だてて答えられれば心配はいらない。そんな助けをしてくれる本がロジカル面接術である。
私の周りでも絶賛している人は多く、実際にこれを基にして練習すればかなり面接上手になれるであろう。ロジカルと言っていて難しそうではあるが、要するにテンプレである。面接の受け答えで必要となる典型的なパターンをまずは学習し、あとはそこに自分の考えを当てはめていけば良いという代物である。
読んだだけではそれほど身に付かないので、練習面接や、本命でない会社の面接で練習していけば良いであろう。